だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

クレタ、神々の山へ/真保裕一

◆読んだ本◆
・書名:クレタ、神々の山へ
・著者:真保裕一
・出版社:岩波書店
・定価:1,600円
・発行日:2004/6/18

◆評価◆
・トレッキングエッセイ度:★★
・クレタ島に行きたくなる度:
・写真がきれい度:★★

◆ひとこと◆
ベストセラー「ホワイトアウト」で有名な著者が、自らの山岳体験の無さを恥じて、地中海のクレタ島まで出かけてしまったという、エッセイ+写真。

風光明美な観光地やきれいなお姉ちゃんには目もくれず、ひたすらクレタ島の山々を歩き回る。山間部の動物や樹木、そこに暮す人々の風習等、几帳面で実直な著者らしいエッセイ。
美しい?写真も掲載されている(ちっちゃくて美しいんだか汚いんだか分からないのが多いけど)。

さすがに、ホワイトアウトのような活劇シーンはなく、山歩き日記といった感じ。
近々クレタ島に行き、トレッキングを楽しもうとしている方には参考になるか。

「山では自分との対話を余儀なくされるのだ」と本文にある。
何人でトレッキングを行おうが、息切れし辛くなる程、自分のなかでぐるぐるいろんな考えが渦巻くものだ。
この本を読んでいる時、「そういえば、学生の頃に山に行き、道に迷ったり蜂に刺されたりしたよなぁ」と、本文とは関係ないことを思い出したりした。
図らずも、そんな効果が本書にはあるかもしれない。
(これって、つまらないと同義語なのかな)


クレタ、神々の山へ
クレタ、神々の山へ真保 裕一

おすすめ平均
starsクレタ島の真髄
starsTVを見ていない方にも十分楽しめるトレッキング記
stars好きな作家の「生の声」が聞けた。
starsクレタの魅力が伝わる紀行エッセイ

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メリーゴーランド /荻原浩

◆読んだ本◆
・書名:メリーゴーランド
・著者:荻原浩
・出版社:新潮社
・定価:1,700円
・発行日:2004/6/30

◆評価◆
・ガツンとやる気を出すお父さんの姿度:★★★
・お役所仕事の実体度:★★★★
・笑いとペーソス度:★★★★

◆ひとこと◆
田舎町の片隅に第三セクター方式でつくられたテーマパーク「アテネ村」。その改革をまかされた遠野は、訳の分からん連中相手の奮闘がはじまる…

お役所仕事の実体(責任を取りたがらない人々。12時前に食事に行き1時過ぎに戻る所員等々)を背景に、何とかテーマパークを盛り上げようと奮闘する主人公。
はじめはお約束通りの仕事を、と考えていたが、あまりにものんびりした周囲の仕事ぶりや、いったい自分の仕事は何なのか?という疑問に、自ら答えを出そうとする。
その前向きな姿勢が、苦しくもあり楽しくもあり、世のお父さん方には共感を呼びそう。

テーマパークを活性化するために集めた登場人物も、ハチャメチャな芝居小屋の役者達、暴走族上がりの大工、ロリコンのプランナーと、色とりどり。
彼等の性格描写も愉快だし、反目していた彼等がイベントを盛り上げようと協力しあう描写もうまい。

特に役所内のお歴々が滑稽で愉快。
部下が外出してしまい、「誰がお茶を入れてくれるのかね」と心配する室長に、女性所員が「職場に於ける日本茶の淹れ方」というレポートをだすくだりは爆笑。
うまい。座ぶとん3枚!


メリーゴーランド
メリーゴーランド荻原 浩

おすすめ平均
starsこれぞ大人のための小説
stars公務員て何なんだろう
stars荻原さんの洞察力がきらりと光る一冊
stars「県庁の星」よりおもしろくて、実際に近い
starsこの渋さは大切だ

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百器徒然袋 風/京極夏彦

◆読んだ本◆
・書名:百器徒然袋 風
・著者:京極夏彦
・出版社:講談社NOVELS
・定価:1,300円
・発行日:2004/7/5

◆評価◆
・連作ミステリー小説度:★★★
・掟破りの探偵榎木津大暴れ度:★★★★★
・勧善懲悪/大笑い/カタルシス度:★★★★★

◆ひとこと◆
傍若無人で天衣無縫、傲岸不遜の探偵榎木津礼二郎。常人凡人には計りしれない能力で、彼が難事件を解決して行く中編3編。

「招き猫」や「能面」に関する蘊蓄(招き猫に種類があるとはね)もあれば、極端に卑下した物言いをする本島も、関口に劣らず良い味を出してる。
京極堂をはじめとする脇役も充分。
しかしなんといっても、この本の威力は榎木津礼二郎。
人の頭の中にある光景を、そのまま読み取ることができるという特異な能力は、ある意味掟破りだが、そこから展開する破天荒ぶりが素晴しい。

自分は漫才を見ていて、爆笑問題の太田やダウンタウンの松本がくり出す、予想外のボケが最高に笑えるのだが、榎木津礼二郎のノリはそれに等しいものがある。

ミステリー小説というよりも、主人公榎木津が大暴れする舞台を作者が設定したかのような、コミカルな小説。
おまけに痛快!


百器徒然袋 風 (講談社ノベルス)
百器徒然袋 風 (講談社ノベルス)京極 夏彦

おすすめ平均
stars最強で最凶の莫迦は榎木津ただ一人!!
stars榎木津のキャラ
stars小市民の吐露
stars引き続き爽快
starsすべての榎木津ファンに

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ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン

◆読んだ本◆
・書名:ダ・ヴィンチ・コード
・著者:ダン・ブラウン
・出版社:角川書店
・定価:上1,800円 下1,800円
・発行日:2004/5/30

◆評価◆
・ミステリー小説度:★★★
・キリスト教の識者もびっくり!?度:★★★★
・最後の晩餐に眼ウロコ度:★★★★

◆ひとこと◆
ルーブル美術館の館長が、殺害される。現場に残されたダイイングメッセージを解きあかすため、宗教学者のラングトンは警察に呼び出されるが…

謎に満ちたダイイングメッセージ、館長の孫娘であるソフィーとラングトンによる謎の解明劇。謎を解くたびにあらわれる、新たな謎。

少々都合の良すぎる部分もあるが、テンポよく進む展開は、読者を飽きさせない。「肉の苦行」を行うキリスト教の一派オプス・デイや、シオン修道会という秘密結社など、小道具もうまい。
さらに、宗教画やキリスト教の本質をも揺るがすような、驚くべき展開も!

前書きには、「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」という断わり書きまであり。
著者は、キリスト教の熱心な信者に生卵をぶつけられるようなことはないのか心配にもなる。
いずれにせよこの作家には、マイクル・クライトンがデビューした時のような勢いがあるなぁ。


ダ・ヴィンチ・コード〈上〉
ダ・ヴィンチ・コード〈上〉ダン・ブラウン

おすすめ平均
stars映画よりずっとオモシロい
starsおもしろい。
stars参考文献を調べるのには原書は必須
starsI couldn't put this book down
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ダ・ヴィンチ・コード〈下〉
ダ・ヴィンチ・コード〈下〉ダン・ブラウン

おすすめ平均
stars映画よりずっとオモシロい
starsおもしろい。
stars参考文献を調べるのには原書は必須
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会社に出入りしている業者の営業と世間話をしている時、「この本面白いですよ」と、取り出したのが「ダ・ヴィンチ・コード」の上巻。
「自分も今読んでるとこなんですよ。どこまで読んだんですか?」と聞くと、ちょうど自分が読んでいるところと同じ。
同じ本を同時進行で読んでいる人に合うのは初めて!
これも売れている証拠か?


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