だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

幸福な生活/百田尚樹

◆読んだ本◆
・書名:幸福な生活
・著者:百田尚樹
・定価:1,500円
・出版社:祥伝社
・発行日:2011/6/10

◆おすすめ度◆
・ホラータッチなショートショート度:★★★★
・ブラックでジョークな最後の一撃度:★★★★
・最後の一行的中度:★★★★

◆感想◆
刊行される本がバラエティに富んで、ことごとく意表をつく百田尚樹のショートショート。
全18編がすべて最後の一行で読者をノックアウトしようという意欲作。

最後の一行で物語がひっくり返るようなミステリー、なんていうのは良くあるけれど、それをショートショート18編すべてでやっちゃおうというのだからふるってる。
おまけに、めくったページに最後の一行を配置するという凝りよう。

最後の一行がどの程度の衝撃かは、読んでのお楽しみ。
落ちが分っちゃうのもあるけれど、ブラックでホラーな衝撃が味わえる。

途中からは最後の一行を推理してから読んだりするように。
著者とのとんち比べみたいな楽しみ方もできたりしたけど、「ごめんあそばせ」にはまいった。

幸福な生活

百田尚樹 祥伝社 2011-05-27
売り上げランキング : 686
by ヨメレバ

ショートショート18編だけあって、いろんな名雨の登場人物が。
自分と同じ名前の登場人物がいたりして、その人がいい人だったりするとなんだか嬉しい。
逆に悪い奴だと残念な。

電子書籍には登場人物の名前を変更できる機能をつけて、かっこいい主人公には自分の名前、悪役でこてんぱんにされる脇役には嫌な上司の名前、なんて風にすれば、絶対感情移入しやすくなるよなあ。

◆他サイトの感想など◆
新連載!連作短編小説『幸福な生活』スタート記念インタビュー/e-hon

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

天冥の標4 機械じかけの子息たち/小川一水

◆読んだ本◆
・書名:天冥の標4 機械じかけの子息たち
・著者:小川一水
・定価:860円
・出版社:ハヤカワ文庫
・発行日:2011/5/25

◆おすすめ度◆
・エロチックSF小説度:★★★★
・《恋人たち》とは何者か?度:★★★★
・少年の飽くなきエロスと混爾と不宥順度:★★★

◆感想◆
少年が目覚めたとき、そこには裸の少女がいた。彼の身体を検査しながらも、少年の性的な欲求に喜んで答えてくれる少女。いったい彼女は何のもなのか。そして少年は・・・

天冥の標シリーズ第4巻は《恋人たち》を主役にしたエロチックSF小説。
《恋人たち》が棲みサービスを提供する軌道娼界《ハニカム》が舞台。
天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープでも登場した《恋人たち》は、いったいどんな存在で何を考えどう生きているのかがメインテーマなんだけど、物語の半分はエロ小説みないな。

ただそれだけでは終わらせない仕掛けが随所にちりばめられ、《救世群》と《恋人たち》の関係性や、ひいては《酸素いらず》との関わりにもつながる展開に。

シリーズ物なのに各巻違ったテーマで物語を綴っていく著者のやる気に敬服。
単独の読み物としての楽しめるし、シリーズ物としての面白さも兼ね備えている。

惜しむらくは自分の記憶力。
過去のシリーズをよーく覚えていれば「ははぁ、こうなる訳ね」とか「おお、こうつながってくるのか」なんて驚きもひとしおのはず。
やっぱり面白いシリーズ物は、一気に読むのがストレスフリー。

天冥の標Ⅳ: 機械じかけの子息たち (ハヤカワ文庫JA)

小川 一水 早川書房 2011-05-20
売り上げランキング : 179
by ヨメレバ

本書を読みながら登場人物相関図をメモり、あらすじを書き付ける。
これで2001年秋に刊行予定の「天冥の標5 羊と猿と百掬の銀河」対応は万全だぁ!

◆過去の関連記事◆
天冥の標1 メニー・メニー・シープ
天冥の標2 救世群
天冥の標3 アウレーリア一統

◆他サイトの感想◆
phantasmagoria
404 Blog Not Found

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

ゴーストハント4 死霊遊戯/小野不由美

◆読んだ本◆
・書名:ゴーストハント4 死霊遊戯
・著者:小野不由美
・定価:1.300円
・出版社:メディアファクトリー
・発行日:2011/5/20

◆おすすめ度◆
・学園ホラー小説度:★★
・子供の顔の描写が恐い度:★★★
・ワンパターンなのに一気読み度:★★★

◆感想◆
男子生徒が飛び降り自殺した屋上には「ぼくは犬ではない」という書き置きが。それから不可解な事件が連続して起き・・・

ゴーストハントシリーズの第4巻。
第3巻「乙女ノ祈リ」も読んだけど、★★なワンパターンな感じで。
登場人物や舞台設定に大きな違いがなく、一話完結な小説だとワンパターンなきらいは拭えないもの。
それでもアッという間に読ませるのは著者の筆力?

霊感と霊媒能力と霊視能力の違いを語ったり、嫌みな先生を登場させたり、コックリさんを題材にしたりと、中高生には感情移入しやすい設定。
シリーズ全体を貫く謎?も小出しにされて、子供の描写も超恐い。

「乙女ノ祈リ」では、壁から霊が出現するシーンが超恐かったけど、著者は恐いシーンの描写に力一杯な気がする。

ゴーストハント4 死霊遊戯 (幽BOOKS)

小野 不由美 メディアファクトリー 2011-05-20
売り上げランキング : 51
by ヨメレバ

「LL教室に現れる子供の霊」みたいな文章があって、LL教室??だったんだけど、これは視聴覚教室のことなんだそう。

作家はこうゆう学園小説用語も知っていなければならないから大変だ。
っていうか、「LL教室」は自分が知らないだけで一般用語?

◆他サイトの感想◆
藍麦のああなんだかなぁ
読書日記

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

花がないのに花見かな/東海林さだお

◆読んだ本◆
・書名:花がないのに花見かな
・著者:東海林さだお
・定価:1,143円
・出版社:文芸春秋
・発行日:2011/4/25

◆おすすめ度◆
・日常瑣末ネタ考察系お笑いエッセイ度:★★
・おもしろ体験記度:★★★
・対談が面白い!度:★★★★★

◆感想◆
桜はが咲いてないはとバスで花見ツアーに出かけ、激安温泉宿で自炊を体験し、銭湯をハシゴして草食男子について考察しながら獣の肉を食べに行く。
著者お得意の日常瑣末ネタ考察系お笑いエッセイ。

日常のこまごまとしたネタを、著者特有の視点から考察するこのシリーズ。
いったい何巻になるんだろう。
読みはじめると、慣れ親しんだ家の中でのんびりしているような安心感がある。
ドキドキハラハラはしないけど、精神安定剤代わりになりそうな。
偉大なるマンネリといった感じ。

ところが本書におさめられている対談は新鮮でユニーク。

ひとり目は高校を卒業してすぐに女探偵になったという大徳直美
ドラマみたいなドキドキ内輪話や、浮気調査の裏舞台が面白い!

二人目の対談者は樹海探検家の栗原亨
樹海の広さは六キロ×四キロくらい(以外とこじんまり)だとか、500m進むのに3時間かかるほど険しいとか、著者に変な自殺願望?があるのがわかったりとか。
樹海で自殺するのも大仕事だ。

三人目は動物行動学研究家の竹内久美子
下ネタで盛り上がってます!

花がないのに花見かな

東海林 さだお 文藝春秋 2011-04
売り上げランキング : 42738
by ヨメレバ

本書のちょっとまえに出版された「ゆで卵の丸かじり」は、シリーズの33巻目。
食にあんまり興味がないけど、ついつい読んじゃう。
紹介されてる食べ物を、わざわざ行ったり買ったりして食べようとは思わないけど、食べた気にさせてくれるから便利だ。

ゆで卵の丸かじり (丸かじりシリーズ 33)

東海林さだお 朝日新聞出版 2011-04-07
売り上げランキング : 5472
by ヨメレバ

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

FC2Ad