だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

祈りの幕が下りる時/東野圭吾

◆読んだ本◆
・書名:祈りの幕が下りる時
・著者:東野圭吾
・定価:1,700円
・出版社:講談社
・発行日:2013/9/13

◆おすすめ度◆
・じっくり読ませるミステリー小説度:★★★★
・つながる点と点、交わる線と線度:★★★★
・原発事故も昇華させ題材に度:★★★★

◆感想◆
「加賀恭一郎シリーズ」の最新作。本人が刑事として登場するだけでなく、物語られる側にもなるという、じっくり読ませるミステリー小説。
プロローグの部分から物語に引き込まれること必至です。
一見バラバラに見える事件が、しだいにつながっていく展開の妙。
別々の人生を送っていた人々が、偶然に、そして必然と交わる人生の奥深さ。

とんでもなく驚いたり唖然としたり冷や汗かいたりすることはありませんが、しみじみとじっくり読ませます。
原発事故を小説の題材として昇華させる巧みさも見事です。

シリーズを重ねるごとに加賀恭一郎がいい男に見えてきます。
信念を持って事件捜査に当たり、沈着冷静で鋭い洞察力をもち、剣道の腕前は全日本選手権で優勝するレベル。
もうかないません。
対抗できるのは湯川学くらいです。

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黒警/月村了衛

◆読んだ本◆
・書名:黒警
・著者:月村了衛
・定価:1,500円
・出版社:朝日新聞出版
・発行日:2013/9/30

◆おすすめ度◆
・ダークな警察小説度:★★★
・刑事とヤクザの抱えるトラウマ度:★★★
・ざまを見ろなカタルシス度:★★★

◆感想◆
組織犯罪対策部の沢渡と滝本組幹部の波多野。とある事件をきっかけに同じトラウマを抱えるようになった2人が、中国黒社会の組織が起こした事件にかかわるが…

巨大警察組織の中で、その居所や自分の存在意義を見失いつつある沢渡。
やくざとの関係や、中国黒社会の起こした事件、さらに警察内部に潜む「悪」などを盛り込み、最後はちょっと「半沢直樹」なカタルシスの警察小説。

そんなに小難しい展開や複雑な構成ではないので、思ったよりスイスイ読める。
「読んだ後、重苦しい気分になるのもイヤだなあ」なんて心配も無用だ。

「機龍警察」シリーズを心待ちの方は、本書でちょっとストレス解消を。

「機龍警察」ファンの方は

『機龍警察 焼相』(小説新潮 2013年 08月号
『機龍警察 沙弥』(読楽 10月号)

でさらにストレス解消を。

◆関連記事◆
機龍警察 暗黒市場/月村了衛/サイト内
機龍警察 自爆条項/月村了衛/サイト内

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