だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

抱影/北方謙三

◆読んだ本◆
・書名:抱影
・著者:北方謙三
・定価:1,600円
・出版社:講談社
・発行日:2010/9/30

◆おすすめ度◆
・ハードボイルド小説度:★★★★
・純愛=死=芸術として発露度:★★★
・格好いい?/陳腐!度:★★★

◆感想◆
画家でありバーのオーナーでもある男を主人公にした、北方謙三のハードボイルド小説。

自分の中にある「モノ」を、絵画として発露させる工程(絵を描く)が凄い。
出だしのこの描写に度肝を抜かれる。
また、食事や酒、セックスや他人の恋愛までをも。絵を描くことと結びつけるストイックさ。
ハードボイルドだねえ。

でもその一方で、画家である主人公のすべての原動力が、昔一目惚れした女への純愛という設定に、「陳腐だ」と思ってしまう。

遠い昔に一生懸命読んだ北方謙三だけど、いかにもハードボイルドな雰囲気に飽きちゃって。
あちこちで絶賛の嵐な本書も、以前のイメージを払拭するものではなかったって感じ。

バーを何件も経営している元チンピラで、描いた絵が高値で売買されるような天才的抽象画家で、喧嘩もそこそこ強いけど厭世的で、純愛。
冷静に考えると、全然共感できないよね。


マリアビートル」の感想書いた時みたいに、大勢の人の反感を買いそうだ。

抱影 (100周年書き下ろし)

北方 謙三 講談社 2010-10-01
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「抱影」にあまり魅力を感じないのは、自分がかってに造り上げた著者のイメージによるものだと思う。
なんか芝居臭い。
岩井志麻子の下品さに通じるものがあるような。
こまったこまった。

◆他サイトの感想◆
mmpoloの日記
書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)
北方ハードボイルドが帰ってきた!/WEB本の雑誌

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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