だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

黒百合/多島斗志之

◆読んだ本◆
・書名:黒百合
・著者:多島斗志之
・定価:1,500円
・出版社:東京創元社
・発行日:2008/10/30

◆おすすめ度◆
・淡く瑞々しい恋愛小説度:★★★
・だからどうしたミステリー小説度:★★
・黒百合の意味は色々度:★★

◆感想◆
14歳の進は、夏休みを父の友人である浅木さんの別荘で過ごすことになった。浅木さんの息子一彦と池で遊んでいる時、一人の少女と出会う。3人は意気投合し、一夏を一緒に過ごすが・・・

夏休みの思い出、3人の淡い恋、みたいな青春小説。舞台は昭和27年の六甲山。
この展開に、かつて少年たちの親がドイツに鉄道を視察した時の話しなどが挿入されて、最後は「あっと驚くミステリー小説」という構成。

読んでいて楽しいのは、3人の夏休み風景。
森の中で遊んだり少女の家に遊びに行ったり。
進と一彦が少女に恋心を抱きながら、牽制しあったり焼きもちをやいたりする様子が微笑ましい。

一方ミステリー小説としての出来は、いまいち。ミステリーの面白さはあんまり感じないなあ。
なんか後だしジャンケンみたいで、だらかどうした?みたいな。
挿話に登場する怪しすぎる登場人物も、わざと人間関係が分からないように書くやりかたも、ラストの展開を盛り上げるためだけにある。
そこで真実が提示されて、あっと驚くけど、それだけ。
物語の内容がひっくり返るわけではないし、新たな真相が判明する訳でもない。
ただ後から本当のことを言われただけみたいな。

2009年版「このミステリーがすごい!」の7位なんだけどねえ。
趣味が合わないってことか。


黒百合
花言葉事典


黒百合の花言葉は「恋」と「呪い」。
百合は「純潔」「無垢」「純愛」などの花言葉もあるし、ま、色々だ。
でも著者は、殺される人物を間違えてるんじゃないの?


黒百合
黒百合多島 斗志之

おすすめ平均
stars少年のひと夏の淡い思い出に隠された謎
stars時代考察は面白いが・・・
stars六甲の夏休みが印象深い
starsさりげないサプライズに感嘆!
stars期待しすぎました

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