だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

鮫島の貌 新宿鮫短編集/大沢在昌

◆読んだ本◆
・書名:鮫島の貌 新宿鮫短編集
・著者:大沢在昌
・定価:1,500円
・出版社:光文社
・発行日:2012/120

◆おすすめ度◆
・新宿鮫ファン必読のハードボイルド短編集度:★★★★
・鮫島、カッコ良すぎるぜ!度:★★★★
・桃井課長もカッコいいぞ!度:★★★★

◆感想◆
「古い話しに関連した短編だと、覚えていないから困っちゃう」なんて心配は無用の、新宿鮫シリーズ初の短編集。
カッコいい鮫島を堪能できるし、鮫島以外の桃井課長や晶などの脇役を主人公にした展開も鮮やか。

警察官としての矜持を守りつつ、汚いやり口にも鉄壁な防御を怠らず、それでいて人の心を量りながらスマートに対処する。

カッコ良すぎるぜ、鮫島!

やたらと殺人事件が起きる物語が多い中で、殺人事件が起きるわけでもなく、派手なアクションシーンがあるわけでもないのにきっちりハードボイルドしている。

うまいぞ、大沢在昌!

鮫島の貌 新宿鮫短編集

大沢在昌 光文社 2012-01-18
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10編の短編のうち「幼な馴染み」はちょっと異色だ。
と思ったら、人気作家が「こち亀」とコラボしたというユニークな企画本に掲載されていた短編。
他にも石田衣良、今野敏、柴田よしき、京極夏彦、逢坂剛、東野圭吾といった錚々たる人気作家が三画していて、こっちも読んでみたくなる。

こちら葛飾区亀有公園前派出所 小説

東野 圭吾 集英社 2007-05-25
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◆関連記事◆
絆回廊 新宿鮫X/大沢在昌/サイト内
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絆回廊 新宿鮫X/大沢在昌

◆読んだ本◆
・書名:絆回廊 新宿鮫X
・著者:大沢在昌
・定価:1,600円
・出版社:光文社
・発行日:2011/6/10

◆おすすめ度◆
・ハードボイルド小説度:★★★★
・新宿鮫シリーズの集大成な雰囲気度:★★★★
・思わぬ大展開度:★★★★

◆感想◆
新宿署の鮫島にヤクの取引現場を押さえられそうになった露崎は、鮫島に情報の提供を持ちかける。それは不気味な大男が警察官殺しを計画しているというものだった・・・

新宿鮫シリーズもとうとう10巻目。
1巻が1990年の発行だから、21年に渡って続いているんだなあ。
なんて感慨深くなるのも、なにやら新宿鮫シリーズの集大成な雰囲気が序盤から濃厚だから。

過去の事件を背景にして、新宿に巣食うヤクザや中国組織や警察機構の確執を描き、さらに鮫島や桃井課長、そして警官殺しを計画する大男、さらには鮫島の恋人・晶との濃密で息詰まるような人間関係を描き出す。

ハードボイルドだねえ。

過去のあんな事件やこんな出来事がチラチラと錯綜する展開で、「絆回廊 新宿鮫X」でシリーズ完結か?! と思わせる内容になってる。
実際は完結しないけど。

前作「狼花 新宿鮫9」から5年ぶりのシリーズ最新作は、期待を裏切らない出来。
ファンはお見逃しなく!

絆回廊 新宿鮫Ⅹ

大沢在昌 光文社 2011-06-03
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「絆回廊 新宿鮫X」はハードボイルドな小説には違いないだろうけど、かつての新宿鮫に比べると、いささか硬さもやわらいだような。
ゆで卵でいえば、初期は「固ゆで卵」、「絆回廊 新宿鮫X」は「半熟卵」かな。

ちなみにゆで卵を柔らかい順に列挙すると、
 温泉卵 半熟卵 ゆで卵 固ゆで卵 煮卵
です。(ウソです)

◆他サイトの感想など◆
ほぼ日刊イトイ新聞 - 絆回廊 新宿鮫X
朴念仁と居候
小説『絆回廊 新宿鮫X』 大沢在昌による「前半」あらすじ朗読

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狼花 新宿鮫9/大沢在昌

◆読んだ本◆
・書 名:狼花 新宿鮫9
・著 者:大沢在昌
・出版社:光文社
・定 価:1,600円
・発行日:2006/9/25

◆評価◆
・スリリングな犯罪小説度:★★★★★
・組織犯罪の仕組み度:★★★★
・かっこいいぜ!新宿鮫度:★★★★

◆感想◆
新宿中央公園で起きた外人どうしの喧嘩で、大麻を所持していたナイジェリア人が逮捕させる。捜査を担当した鮫島は…

うーん、久しぶりの鮫島は相変わらず正義感たっぷりの正直者。自分の信念を曲げずに誰とでも立ち向かう姿がかっこいいぜ!

今回のストーリーは、巨大盗品マーケットを独自に築き上げた国際犯罪者と、そのマーケットを狙うヤクザ組織、そして警察機構が三つ巴の駆け引きを繰り広げるというもの。
そこに、中国人の美人女性や警察内の対立(というか鮫島対香田の意地みたいな)があったりして、否が応でも盛り上がってしまう。

中国人女性明蘭が二人の男性に抱く気持ちと、鮫島=晶の関係を比べて読んだりするのもいいし(それにしても鮫島=晶のくだりは少なすぎ)、組織犯罪に関する仕組みを読み解くのも一考だし(京極堂入ってるんじゃない?)、それぞれの登場人物の思考をシュミレーションするもの面白い。

新宿鮫ファンは、お見逃しなく!

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