だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

いい感じの石ころを拾いに/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書名:いい感じの石ころを拾いに
・著者:宮田珠己
・定価:1,600円
・出版社:河出書房新社
・発行日:2014/5/30

◆おすすめ度◆
・石拾いエッセイ度:★★★
・読んだ後は近所に石を拾いにいきたくなる度:★★★★
・無駄なことこそが人生度:★★★

◆感想◆
石マニアにもジャンルがあって、宝石や化石、隕石や鉱物からはじまり、浮かび上がった模様がとても自然にできたとは思えない風景石や、最後には黒い丸石に行き着くという水石など、それはもう奥が深いマニアックな世界なのだそう。
そんな中で著者は、高価な訳でもなければ取り立てて珍しい訳でもなく、ただ「いい感じの石」を求めて全国の石拾いスポットに赴く。

さすが宮田珠己。
人が見向きもしないジャンルの趣味に、あえてトライしているような、一見超無駄な趣味が著者ならではで「いい感じ」。

いい感じの石の写真も多数掲載されていて面白いし、石マニアの人たちへのインタヴューもあったりして、本書を読んだ後は近所に石を拾いにいきたくなること間違いなし。
石マニアになる確率52%の石拾いエッセイ。

確かに瑪瑙の摩訶不思議な文様を眺めていると、宇宙を感じることもあるなあ。

◆関連記事◆
いい感じの石ころを拾いに 宮田珠己/Kawade Web Magazine
いい感じの石ころを拾いに/翌の読書手帖
メノウ/ウィキペディア (なんかスゲエ)
水石/ウィキペディア (むむむ)

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日本全国もっと津々うりゃうりゃ/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書名:日本全国もっと津々うりゃうりゃ
・著者:宮田珠己
・定価:1,500円
・出版社:廣済堂出版
・発行日:2013/8/25

◆おすすめ度◆
・お気楽旅行記度:★★★
・脱力系エッセイ度:★★★★
・異世界を味わえる旅行ほどすばらしい度:★★★★

◆感想◆
「日本全国津々うりゃうりゃ」に続く脱力系旅行記第2弾。

長崎ランタンフェスティバルを見て、布団の中にランタンを詰め込んで眠ってみたいと思ったり、永平寺で座禅体験をし鼻の痒みに苦悶したり、鉄道模型博物館で、あまりの充実度にこたつを置いてお茶でもすすりたいと思ったりの脱力ぶり。

素敵過ぎます、宮田珠己。
「おやさとやかた」とか「簀巻きの禅僧」とか「特大タコ滑り台」とか、目の付けどころが尋常じゃありません。
石好きやシュノーケリング好きの特技も発揮されて、もう好きなことを好きなように熱中する姿勢が横溢。 人生はこうじゃなくっちゃいけません。あくせく働いてるばかりじゃ、人生を楽しめません、と思わせるエッセイ集。

著者のユニークなイラストもいいですが、テレメンテイコ女子の仮面ライダーと娘のアンパンマンも味わいが深過ぎます。

◆関連記事◆
『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』宮田珠己/廣済堂よみものWeb
 本文がちょっと読めます。
日本全国津々うりゃうりゃ/宮田珠己/サイト内

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日本全国津々うりゃうりゃ/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書名:日本全国津々うりゃうりゃ
・著者:宮田珠己
・定価:1,500円
・出版社:廣済堂出版
・発行日:2012/4/10

◆おすすめ度◆
・脱力ずっこけお笑い旅エッセイ度:★★★★★
・凹んでいても気分はうりゃうりゃに度:★★★★★
・前代未聞の自宅の庭旅度:★★★★

◆感想◆
宮田珠己が日本全国のあちこちを旅して回るという脱力ずっこけなお笑い旅エッセイ。

日本全国とかいっときながら、日光東照宮にクラゲを探しに行ったり、神津島に砂漠を探しに行ったり、あげくの果てはパチンコ屋で大当たりした顛末や自宅の庭を「旅」したりするうりゃうりゃぶり。

素敵だ。
珍妙で素晴らしすぎるぞ宮田珠己。

いたるところで大笑いなのは無論のこと、読者の気分が凹んでいようと落ち込んでいようと、読みはじめたら著者のペースに飲み込まれ、気分はうりゃうりゃに。

この脱力系文章の持つパワーは凄い。
宮部みゆきとかのベストセラーな作家がワンセンテンスで心の機微を表現するのに感心するけど、宮田珠己もそれに比肩する脱力ぶり。
いったいどうやったらこんな文章を書けるのか感心する。

ジェットコースターや海の変な生き物やそこらの石に対しての偏愛ぶりも申し分なく発揮してるし、あとがきの最後まで気が抜けない、電車の中では読んではいけない爆笑本だ。

本屋で女性作家の棚に本書を発見した時から、もうすでに笑いそうに。
「廣済堂よみものWeb」で『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』掲載中!

◆関連記事◆
宮田珠己『日本全国もっと津々うりゃうりゃ/廣済堂よみものWeb

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四次元温泉日記/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書名:四次元温泉日記
・著者:宮田珠己
・定価:1,500円
・出版社:筑摩書房
・発行日:2011/12/5

◆おすすめ度◆
・温泉嫌いの温泉宿めぐり記度:★★★
・風変わりで笑えて含蓄のある温泉格言度:★★★
・迷路な宿の異世界度:★★

◆感想◆
温泉嫌いの著者が、温泉よりも宿の迷路度に深くのめり込む温泉旅行記。

熱いだの汚いだの脱いだり着たり面倒だの、温泉に入る意味を解さない著者は、泉質や効能なんかよりも、いかに行った温泉宿が迷路のようになっているかに眼を向ける。
「温泉選びの参考にはならないが、迷路宿選びの参考にはなる」というスタンスなんである。

とっても変でいいぞ。

ところが、温泉ツウのおじさん仲間とあちこちの温泉をめぐるうちに、「温泉で体を洗うなんて意味がないんです」「源泉かけ流しは、大地の力を浴びる、それと切り結ぶってことです」なんていう含蓄のある温泉格に半ば感化されて しまう。

うーむ、奥が深いぞ温泉。

本書はそんな(どんな?)温泉格言にうなりつつ、温泉宿がいかに迷路のような異世界かという「迷路宿度」をも楽しめるというヘンテコ温泉宿めぐり記なんである。
温泉好きにはすすめられないけれど、エンタメ・ノンフ好きの読者にはおすすめ。

ちょびっとだけ登場する著者の母親(70歳を過ぎているのに月の半分は旅行に行ったりしている!)の破天荒さにもビックリ。
是非母親の話しを読んでみたい。

四次元温泉日記

宮田 珠己 筑摩書房 2011-12-05
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「温泉には何もしないために行くのだ」と喝破する著者。

なるほど!
でも家にいても何もしない自分はどうすれば?

◆関連記事◆
四次元温泉日記/翌の読書手帖
四次元温泉日記/kiyose


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スットコランド日記 深煎り/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書名:スットコランド日記 深煎り
・著者:宮田珠己
・定価:1,700円
・出版社:本の雑誌社
・発行日:2010/8/5

◆おすすめ度◆
・お気楽エッセイ度:★★★
・たまに人生について考えてみたり度:★★★
・引越したり四国遍路したり近所を探索したり度:★★★★

◆感想◆
スットコランド日記」の続編。
相変わらずの飄々とした脱力系日記に加え、人生や仕事やアレやコレやについてのちょっとディープな考えも書かれたりしている、基本ダラダラな日記。

札所を巡拝するため雨の中を歩いて、足にできたマメが血だらけになったり(変な所にいじをはるねえ)、引越しを決めたはいが契約やローンをほったらかしで四万十川にカヌー遊びをしに行ったりとか(面倒ごとは人任せに限る!)、常人ではためらうようなことをホイホイとやってしまう所がステキだ。

貧乏生活や自身の病気?などのディープな話し(といっても軽めだが)もあったりして、著者が日頃どんな生活をして、どんな風にエッセイを書いているのかがよく分かる。

自分のやりたいことをやろうと脱サラしてフリーランスになったものの、先ずは生活するために稼がなければならない訳で。
けど、脱サラする前に比べれば、それはもう自由に行動できるし。
でもお金はないし。
なんていうフリーランスの悲喜こもごもも感じさせる内容。

著者の本がバンバン売れて儲かりますように。
その前に自分もそこそこ儲かりますように。

宮田 珠己 本の雑誌社 2010-08-05
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あまりに暑いので散髪に行き、気温が40度になっても耐えられる髪型にしてもらう。

散髪の帰りに自転車に乗って走ると、頭の後ろで空気が渦を巻いているのが分かる!
はは~ん、これが「カルマン渦」というやつだな。
ゴルフボールになった気分だ。

◆他サイトの感想など◆
讀々享樂時空
宮田珠己のスットコランド日記/本の雑誌社

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スットコランド日記/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書名:スットコランド日記
・著者:宮田珠己
・定価:1,600円
・出版社:本の雑誌社
・発行日:2009/8/5

◆おすすめ度◆
・脱力系日記度:★★★★
・寝る前に読む本度:★★★★★
・どことなく安心できる度:★★★

◆感想◆
旅行エッセイスト宮田珠己の脱力系日記。

寝る前に読む本の選定は難しい。
つまらないと読む気にならず、本を手にしたままつらつらと悩み事が浮かんできては考え込んでしまい、翌日寝不足になったりする。
面白すぎると寝るのを忘れて読んでしまい、翌日寝不足になってしまう。
つまらなくもなく、かといってものすごく面白い訳でもない本が寝る前本にはベストだ。

本書は語り口やテーマがユニークなエッセイスト宮田珠己の、ごく普通の日常生活を綴った日記。
これが寝る前本にはもってこいのちょい面白本!

ごく普通の日記といってもユニークな著者の筆にかかるとそこここでクスクス笑いを禁じ得ず、また大笑いしながら凧揚げする娘とか、著者の性格を鋭く指摘する楽天的な奥さんとか、グラフマニアな著者のこととかが分かっちゃう仕 組み。
分かっても特別いいことないんだけど、シリアスなんだかとぼけてるんだか、宮田珠己の暢気な演出がステキなエッセイだ。

唐突な終わり方や、著者近影の写真にもグッとくる!

スットコランド日記
スットコランド日記
おすすめ平均
stars電車のなかで読めません

Amazonで詳しく見る
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スットコランド日記の最新版は「WEB本の雑誌」で。
本書でもふれられてる「だいたい四国八十八ケ所」の連載もある。
ただで読めてお得だ!

◆他サイトの感想◆
傲岸不遜男天野才蔵の「私は本を買って読む」+「ただいま世界一周旅行中」
著者に聞く 新s あらたにす(日経・朝日・読売)
讀々享樂時空
宮田珠己ファンサイト「タマキンガーの部屋」

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なみのひとなみのいとなみ/宮田珠己

◆読んだ本◆
・書 名:なみのひとなみのいとなみ
・著 者:宮田珠己
・出版社:朝日新聞社
・定 価:1,500円
・発行日:2008/9/30

◆評価◆
・爆笑エッセイ度:★★★★★
・元気が出る、悩んでどうする度:★★★★★
・ナイーブな人生観とペーソス度:★★★★

◆感想◆
著者の紀行エッセイ以外の、爆笑エッセイ集。

宮田珠己、面白いなあ。
なんか飄々とした文体と、予想もしていないような単語の面白インパクトは、著者の才能。
この文章センスはすばらしい!
間違っても電車の中で読んじゃ行けない。
「ガハハハ」と大笑いし、隣近所に座っている人の迷惑になるし、本人もちょっと恥ずかしくなる。

内容は、妊娠した妻の代わりにナプキンを買いに行ったりする冒険談?や、血中酸素濃度過多で叫んだ話しとか、レントゲンに写らないナイーブな病気とか、このままではオレの人生はダメだ!と一念発起し「写仏の通信講座」をする???話しとか。

ちょっと人生に悩んでいながらも、本当はむちゃくちゃ自由人にみえる著者の爆笑エッセイだ。

人生に疲れ気味だったり、将来の不安に押しつぶされそうな方、必読!
元気が出るし、悩んでる必要なんかないっ!って思わせてくれる本だ。


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工場萌え



「なみの ひとなみの いとなみ」の中に、工場萌えな内容が。
煙突や複雑な配管などの、工場の外観に魅せられる「工場萌え」
けっこうコアなファンがいて、本も出版されてるし、工場鑑賞ツアーなるものも!

世の中には変な?モノを愛でる人々がいるけど、家具とか小物雑貨は四角張っていないとダメな自分も、ちょっと変かも。
テーブルの角が丸いカーブになってたりするのは許せない!
ピシッと直角でないとダメだ。
丸っこい電話機とかくりくりした電卓とか、なんかいかにも女性好みっぽい丸まっちいデザインのモノは、ふにゃふにゃした感じで受け入れられない!

変?




◆他サイトの感想◆
WEB本の雑誌
~爆心地より愛を込めて~
タマキンガーの部屋

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