だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

おそろし/宮部みゆき

◆読んだ本◆
・書 名:おそろし
・著 者:宮部みゆき
・出版社:角川書店
・定 価:1,700円
・発行日:2008/7/31

◆評価◆
・江戸時代 不思議恐ろし物語り度:★★★★★
・人を罪に追いやる心度:★★★★
・屋敷に取り憑くモノとの戦い度:★★★

◆感想◆
おちかは叔父の三島屋伊兵衛のもとに身を寄せ、黙々と仕事をしていた。実家で起きた事件のため、心を閉ざしていたおちかには、そうやって身体を動かしていれば、あらぬ事を考えずにすむから・・・

宮部版の百物語。といっても4話しかないけど。
訳ありで心を閉ざしてしまったおちかに、三島屋伊兵衛が思いつく荒療治。それは恐ろしい出来事で心に闇を抱えてしまった人の、不思議で恐ろしい話しを聴くというもの。
このちょっと工夫された設定が、物語にただの怪談連作集ではない展開をもたらしている。

登場人物は著者らしい心根の優しい人たちばかり。
人の罪を自分の罪としてしまうような優しい気持ちが、自分を苦しめてしまうというような。
でもそんな心の持ち主も、罪を犯してしまう事が。

そんな浮かばれない心を貪るような存在が! というのが後半の展開。
ちょっと「シャイニング」が入ってるぞ。
それに冒険ファンタジーも。


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オーバールックホテル



不可思議で恐ろしい物語にきちんとした結末を用意した格好だが、逆に怖さは無くなってしまったなぁ。

先日読んだ京極夏彦「幽談」と読み比べると、同じ怪談話でありながら方向が逆で面白い。
これって宮部みゆきと京極夏彦が組んでやってるのか?


おそろし/宮部みゆきの表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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