だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

ちょいな人々/荻原浩

◆読んだ本◆
・書 名:ちょいな人々
・著 者:荻原浩
・出版社:文芸春秋
・定 価:1,524円
・発行日:2008/10/30

◆評価◆
・シニカルなユーモア短編小説度:★★★★
・おバカで、もうちょういな登場人物度:★★★★
・このくらいが幸せ度:★★★★

◆感想◆
中途半端な仕事をする新人女子社員に、まんまと手玉に取られる中年管理職。お隣のじいさんを目の敵にするガーデニング初心者主婦。脱サラした冴えない占い師。
世の中にごまんといそうな、もうちょいの人たちを主人公にした短編集。

なんかちょっと暗そうで陰湿そうだが、それを笑える小説に転化する著者のテクニック! すばらしい。
ストレートに書けばダメオヤジ、高慢ちきババア、うだつの上がらぬ脱サラ男となってしまう所を、巧みな展開とジョークでユーモア小説にしている。
背景に登場人物の「ダメダメ性格」があるだけに、ちょっとシニカルだ。
でもそこがまた味になっている。


本書には7つの短編があるが、どれもぴりりと辛い風味づけ。甲乙付けがたい出来だ。
おじさんの自分は、表題作「ちょいな人々」に共感。
主人公の井上課長は、部下の瑠璃ちゃんに「きゃうーん、おヒゲがセクシーぃ」とか言われてヘロヘロに。仕事のミスを叱り飛ばさなければならないのに、優しく接してしまうのである。
若い子におだてられると、なんでヘラヘラしちゃうのかなぁ。
男っていくつになってもバカなのねぇ~

いじめに合ってる人には「いじめ電話相談室」がオススメだ。
こんな撃退法もあるのね。
それにしても、この皮肉った「転」とスカッとした「結」はウマイ!

「犬猫語完全翻訳機」は星新一のショートショートみたいだ。
オス猫のダイゴロウのしゃべりが抜群に面白い!
自分の夢にダイゴロウが出てきて、小説の台詞と同じ事をいってるのに大笑いするくらい面白い!
(自分の笑い声で目が覚めた)


少々お疲れ気味の人たちにオススメだっ!



シャツ
イケてるでしょ?


「ちょいな人々」の主人公井上課長が、「ノーネクタイの日」に何を着て会社にいけばいいのか迷うシーンがある。
「中年男はシャツをズボンの中に入れるべきか、出すべきか。中年男のジーパンにジャケットはオーケーか」

自分も「シャツはスボンの中か外か問題」で迷った末、「外」で出かけた事があった。
風通しもよく、爽快な感じだったのだが、途中でお腹がゴロゴロいいだして!
急いで帰宅しトイレに直行。危うく漏らすとこだった。

それ以来「シャツはスボンの中か外か問題」は、迷うことなく「中」を選択している。


ちょいな人々/荻原浩の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
https://danatuusinmystery.blog.fc2.com/tb.php/194-ce05b6a4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad