だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

硝子のハンマー/貴志祐介

◆読んだ本◆
・書名:硝子のハンマー
・著者:貴志祐介
・出版社:角川書店
・定価:1,600円
・発行日:2004/4/20

◆評価◆
・密室トリックミステリー小説度:★★★
・小気味よいテンポと展開度:★★★★
・詳細な描写度:★★★★

◆ひとこと◆
六本木センタービルの最上階にある、ベイリーフ社の社長室。監視カメラ等の厳重なセキュリティシステムで防護されている部屋の中で、社長が撲殺される。
犯人はどうやってセキュリティを破り、社長を殺害したのか…

前半は、ベイリーフ社が雇った若手美人弁護士青砥純子と、防犯コンサルタント榎本径の調査がメイン。
防犯コンサルタント榎本の詳細で綿密な捜査が、なかなか良い味をだしている。
テンポも小気味よくロジカルな展開は、著者の本書にかける意気込みを感じる。
弁護士の青砥純子の方は、ちょっと中途半端な設定。賢いのか正義心が強いのかとてつもない美人なのか、いまいちつかめない。
榎本と青砥の性格を両極端にするか、コメディタッチにする手もあったか。

後半は、通常のミステリーとは違った展開で、いかに犯行が行われたかを、犯人がわから描き出す展開に。
前半ではあまり配慮されなかった犯行動機がしだいに明らかになり、犯行に至るまでの経緯が興味深くえがかれるが、その分「驚愕の落ち」は、ない。
ここらがちょっと不満。
犯行の動機も、途中ですり変ってしまったし(殺害する動機が弱いよね)。

しかしさすがは「黒い家」の著者だけはあって、読みはじめるとやめられない。
密室のトリックも相当考えたように読める。
いくらミステリー小説が好きでも、たいてい鼻クソホジホジしながら、「こいつ、ちょっと怪しくないか」とか思いながら読んでる(自分だけか?)くらい。
タイムテーブル作って時間の経緯を考えたり、いろんな伏線をメモッて矛盾点を検証したりはしないもんである。
そんな読者を相手にするんだから、著者も大変というか、トリックの考え甲斐がないというか。


硝子のハンマー
硝子のハンマー貴志 祐介

おすすめ平均
stars古典的だが革新的な、貴志ミステリの金字塔
stars話が長かったわりには…
stars貴志さんは、ミステリーよりホラーが天職
stars好きでも嫌いでもない。
stars犯人の悲しい人生が記憶に残りました。

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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