だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

禁じられた楽園/恩田陸

◆読んだ本◆
・書名:禁じられた楽園
・著者:恩田陸
・出版社:徳間書店
・定価:1,800円
・発行日:2004/4/30

◆評価◆
・ひたすら恐い度:★★★★★
・みごとな展開度:★★★★★
・読む方が恥ずかしくなる落ち度:★★★

◆ひとこと◆
烏山響一。素晴しいアーティストとしての能力を持ち、カリスマ性をそなえた彼の回りには、絶えず多くの取り巻きがいた。平口捷は階段式の大教室の片隅で、そんな烏山響一をながめていた。自分と烏山響一との関係が、急速に近付くとは思いもせずに…

カリスマ的な魅力と人間離れした負の才能を持つ烏山響一。
死人の姿を幻視するという「カーテン」とい名のDVDソフト。
広告代理店で極秘裏に進められたプロジェクト。
烏山響一を中心とした謎めいた出来事、他の登場人物達の非日常的な体験描写。
瑞々しくも禍々しいホラータッチの展開は、読む者を釘付けにする。

いくつかの並行して描かれる物語が、烏山響一に集約するさまも見事だし、後半の「パノラマ島奇談」を彷佛とさせる恐怖のインスタレーションも、恐い。
モダンホラーばりの描写でありながら、怪談話のような恐怖を感じる。
登場人物たちが烏山響一の世界にからめとられたように、自分も恩田陸の小説世界に取り込まれ、恐怖を追体験。
天気の良い春の日中に読んだというのに、背筋がゾクゾク。思わずエアコンの暖房をつけてしまった。 著者の文章力に、あらためて感心する。

しかし、落としどころはどうか。
今までの恐怖感をぬぐい去るラストだが、意見の別れるところ。
とても美しくはあるが、少女マンガの「瞳にお星さま」みたいな感じで、おじさんには、ちょっと恥ずかしい。


禁じられた楽園
禁じられた楽園恩田 陸

おすすめ平均
stars作者独特の世界。
stars始めて読んだ恩田陸作品
stars不安な美術館
stars恐怖のプライベート美術館
stars途中までは面白かったのに・・

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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