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2009/04/21

六つの手掛り/乾くるみ

◆読んだ本◆
・書名:六つの手掛り
・著者:乾くるみ
・定価:1,400円
・出版社:双葉社
・発行日:2009/4/19

◆おすすめ度◆
・短編推理小説度:★★★
・起きる怪事件/明かされる謎度:★★
・シャレた設定と落ち度:★★

◆感想◆
起きる事件とそこにいた関係者。いったい誰が犯人か? 太ったチャップリンみたいな林茶父が、奇妙な点を解き明かすことで、事件を解明する・・・

ひとひねり、二ひねりが得意の乾くるみによる短編推理小説。
やや期待が大きすぎたか、今回はそれなりの推理小説だ。
各短編の題名に特徴があるから、なんかどえらい仕掛けがあるかと。
帯にもイニシエーション・ラブ」の乾くるみが魅せる、鮮やかな世界! と、びっくりマーク付きで書いてあるし、いやでも期待するってもんだ。

でもなんか、無いみたい。
それとも自分が気づかないだけで、とんでもない仕掛けがあるのか?

それにしてもあれだ、いとも簡単に殺人事件が起き過ぎのように感じる。
ミステリー小説だから事件が起きないことには始まらないんだが、血なまぐさい事件が簡単に起きちゃう。
短編小説だからしょうがないだろうけど、動機だってありきたりだし、登場人物も平板。
謎解きのために起きる事件。

好きな著者には期待しすぎるから困ったもんだ。


好き好き大好き超愛してる。


好きな作家の本を読むときは、以前読んだ本と同等以上の面白さを期待してしまう。
それを裏切らないから「好きな作家」なんだけど、もっと大人の恋愛みたいな気持ちで読むのがいいかもね。
「あたしはスキスキ大好き。だからもっと愛して!」じゃなくて、「そのままのあなたが好き」みたいな。
そうすれば、少々面白くない本を読んでも「ステキなひと時をありがとう」って気分になるれるかも。
(ま、金も払ってるし、そんな聖人君子みたいな考え方はできないが)


六つの手掛り
六つの手掛り乾 くるみ


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