だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

獣の奏者/上橋菜穂子

◆読んだ本◆
・書名:獣の奏者 1~4
・著者:上橋菜穂子
・定価:第1巻660円(文庫版) 第2巻730円(文庫版) 第3,4巻 各1,600円
・出版社:講談社
・発行日:第1,2巻 2006/11 第3,4巻 2009/8/10

◆おすすめ度◆
・一気読み間違いなしのスペクタクルファンタジー度:★★★★★
・ある女性と孤高の動物の物語度:★★★★★
・人と人との絆/人と生き物との絆度:★★★★★
・知識とそれを利用する権力度:★★★★★

◆感想◆
リョザ神王国の闘蛇村に住む少女エリン。多くの闘蛇が突然死んだことかの責任を問われ、彼女の母は処刑される。母を助けようとした少女エリンは、難を逃れるが・・・


毎年夏になると何故か読み返す「十二国記」シリーズ。今年は「月の影 影の海」を再読して、「こうゆうメチャ面白いファンタジーを読みたいなぁ」と思っている時に「本の雑誌」に紹介されていた「獣の奏者」。
面白そうだなと思って購入し、読みはじめたら止められない。
メチャメチャ面白いぞ!!

物語は獣たちと心を通じ合わせようとするエリンが主人公。
彼女が様々な経験をして、「闘蛇」「王獣」という戦闘用の猛獣と心を通わせようとするのが第1巻[闘蛇編]、第2巻[王獣編]。
それから10年後、「闘蛇」や「王獣」についての知識が、国の戦力として徴用されそうになり、エリンが悩み苦悩するのが第3巻[探求編]、第4巻[完結編]。

物語には、自然の中で動植物につて様々な知識を得ていくエリンの姿や、彼女の母親との切ない思い出や、王獣という孤高の猛獣の描写や、過去に起きた災いの物語や、エリンと友人,家族との絆や、国を治める王の苦悩する姿とか、ファンタジーならではの出来事が盛りだくさん。
でもその一つ一つがリアルに描かれる。
物語のダイナミックさと、それをリアルに見せる著者の描写力が素晴らしい!

でも何といっても一番なのは、エリンと王獣の関係。
ひと噛みで人間の身体をまっぷたつにする力を持ち、大きな翼で空を翔る王獣。
本来は山奥に棲息し、あたかも獣たちの王様のごとく美しくそして孤高の生き物。
人知を受け付けない王獣と、心を通わせようとするエリンがステキだ。
動物小説が好きな方には、たまらない展開かも。

後半はエリンのもつ王獣に関しての知識が、軍事に徴用されそうになり、といった展開に発展。
獣たちが戦闘に供されることに深く悩むエリン。
人は争いをやめることができない動物なのか、といった反戦的なメッセージを込めながら、怒濤のクライマックスに流れ込んでいく。


第1巻と第2巻は、2006年に刊行されて、実はそこで完結していたんだけど、大人の事情?とかで第3巻と第4巻が刊行。
ま、それだけ面白いってことだ。

児童向けのファンタジーという位置付けだけど、子供だけに読ませるのはもったいない。
あまねくろうにゃくにゃんにょに読んで欲しいし、特に娘であり、子を持つ母である女性にも読んで欲しい小説だっ。


獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)
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おすすめ平均
stars掛け値なしに面白い!
stars王獣編も読んでください
starsなぜこんなにも心が打たれたのだろう
starsはまります
starsとにかく読むこと

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獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
おすすめ平均
stars徹底した世界観、すばらしいストーリー構成
stars表現がうまい!
stars読み応えのある1冊
stars時が立つのを忘れる
starsおすすめです!

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獣の奏者 (3)探求編
獣の奏者 (3)探求編
おすすめ平均
stars真実を追い求めるエリン、そして苦悩の選択・・・
stars強引。
stars素晴らしい作品
stars圧倒的な面白さ
stars母エリン

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獣の奏者 (4)完結編
獣の奏者 (4)完結編
おすすめ平均
stars読書のたのしみ
stars和製ファンタジーの底力
starsちょっと
stars結末が左翼っぽくて残念
stars心にどっしりと響く作品です。

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獣の奏者のような寝食を忘れて読みふけってしまう小説に出会うと、読み終えるのがもったいなくなる。 でも今回は大丈夫。
著者の上橋菜穂子には、本書に勝るとも劣らない「守り人シリーズ」があるのだ。
当分楽しめるぞ。
アマゾンで大人買いしちゃったし。


◆他サイトの感想◆
WEB本の雑誌

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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