だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

小暮写眞館/宮部みゆき

◆読んだ本◆
・書名:小暮写眞館
・著者:宮部みゆき
・定価:1,900円
・出版社:講談社
・発行日:2010/5/15

◆おすすめ度◆
・著者得意のほっこり人情物語度:★★★★★
・不思議な心霊写真が発端度:★★★★
・人が人を想う気持ち度:★★★★★

◆感想◆
下町の写眞館をそのままの状態で購入した花菱一家。レトロな雰囲気をいたくお気に入りの父親であったが、息子の英一は両親の変人ぶりを再確認するのであった・・・

シャッター通り商店街の店舗付き住宅。その店舗部分が「小暮写眞館」。
そこに越してきた花菱一家の長男英一が主人公だ。
ひょんなことから「心霊写真」にまつわる謎を調べることになって、それを英一の高校生の友人や、写真館を仲介した動産屋やなんかを伝に解き明かすと、心にズンとくる結末があって、という宮部みゆきお得意の物語。

同じような物語を読むと、普通は「またかよ」とややげんなりするんだが、宮部みゆきの場合は安心して読める感じ。期待を裏切らないみたいな。

そこにはやっぱり抜群な人物描写が影響している。
純真無垢な少年を描かせたらピカイチだし。
本書にも英一の弟(光、小学生)が登場するんだが、これが「天才バカボン」のハジメちゃんみたいに賢くてかわいらしい。

「小暮写眞館」と「心霊写真」をかけたり、今は亡き「小暮写眞館」の主人と幼くして夭折した花菱家の長女をつなげてみたりと、展開も巧み。
心霊写真の謎は、ミステリー的な解決ではなく「心」で解決。
なんでそんな不思議な写真ができあがったのか、登場人物の内面を描写することで読者を納得させて、物語を解決させてしまうという。

世の中には不思議なこともあるんだよ。
(京極夏彦の逆バージョンだな)


1005171313.jpg
小湊鉄道 飯給駅/姉崎機関区

ほっこりした展開ばかりではなく、最後の方ではスリリングなシーンもあったりして気が抜けない。
そんな緊迫した場面ものどかな写真で弛緩させる落ちを用意して、もううまいったらないんである。


小暮写眞館 (100周年書き下ろし)
小暮写眞館 (100周年書き下ろし)宮部 みゆき

おすすめ平均
starsもやもやする・・・・。
stars久々に泣けた作品です
stars本当に真っ当な小説
starsさすがの文章力だが饒舌すぎるところも
starsこれは青春小説?盛り込みすぎです

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

コメント

うわぁ~
楽しみっe-343
久しく宮部さんの作品を読んでなかったのですが、
コレは「読むゾ!」と思ってたので、
ますます楽しみになりました!

結構な厚みではありますが、堪能したいと思いますv-411

  • 2010/05/19(水) 00:41:19 |
  • URL |
  • ぽぽ♪ #-
  • [ 編集]

ぽぽ♪ さんへ

そうなんですよ、ぽぽ♪さん。結構な厚み!
ということは重い!
いつも寝っころがりながら本を読むんですが、手が疲れること痺れること。
ぽぽ♪さんも覚悟しといた方がいいですよ(^_^)

  • 2010/05/19(水) 10:39:32 |
  • URL |
  • だな6号 #-
  • [ 編集]

はじめまして。検索してたどり着きました。
「真正面の写真」ありがとうございます(^^)。こんなだったんですね。

読み終わって、カバーを見返して「あぁ、これかぁ」「でも、どうして正面じゃないの?」と思ったんですが、「列車は駅にとどまらず、そのうち発車する」から横からの写真なのかなぁ・・・と、あとから気がつきました。

  • 2010/05/28(金) 09:59:57 |
  • URL |
  • misa_bi #-
  • [ 編集]

はじめましてmisa_biさん

はじめましてmisa_biさん。
こんなだったんですよね。
オモチャみたいで、物語の雰囲気と合っているような (^^)

  • 2010/05/28(金) 15:24:45 |
  • URL |
  • だな6号 #-
  • [ 編集]

小暮写真館読み終わりました

小暮じいさんみたいな幽霊だと怖くないよね。
また最初から読み直そうかな。

  • 2010/05/28(金) 17:25:10 |
  • URL |
  • cssmt #-
  • [ 編集]

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