だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

お初の繭/一路晃司

◆読んだ本◆
・書名:お初の繭
・著者:一路晃司
・定価:1,300円
・出版社:角川書店
・発行日:2010/10/31

◆おすすめ度◆
・ホラー小説度:★★★
・クイクイ読める癖のない文章度:★★★★
・B級な名前と展開/意表をつかない安心感度:★★★

◆感想◆
12歳で製糸工場へ奉公に出ることとなったお初。同郷の仲間と一緒に入った工場は、千坪近くの敷地がある大きなものだった…

山繭蛾という珍しい蛾の繭から紡ぐ虹色の絹糸。
ここでしか作れないその絹糸の製法には、おぞましい秘密が隠されていた!という本書は第17回ホラー小説大賞受賞作。

選評にもあるように、結末がバレバレなところは頂けないし、登場人物の名前が婦繰(ふぐり)や二成(ふたなり)といったB級感まる出しなのもどうかと思うが、読みはじめるとクイクイ読んでしまう癖のない文章は新人らしからぬうまさ。
展開も無理なく上手だ。

ホラー小説のわりにはスプラッターな描写も少なく、ゴシックホラーなテイスト。
ちょっと好きかも。

小説の面白さに、読者が思いもしない展開や意表をつく結末、というのがあるけれど、「ああなって、こうなって、そうなるんだろうな」と思った通りの展開な、水戸黄門的面白さもある。
意表をつかない安心感、思った通りで良かった良かった、みたいな。
読者は奇抜で突拍子もない小説より、案外自分の思考範囲内のものを好むかもしれない。

お初の繭

一路 晃司 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-10-30
売り上げランキング : 8754

おすすめ平均 starAve
star1素晴らしい。久しぶりにホラーの傑作出現という感じです。

by ヨメレバ

「虹色にきらめく絹」というと篠田節子「絹の変容」ってのがあったなあ。
こっちの方はモダンホラーなテイストで、さらに気持ち悪って感じだった記憶が。

絹の変容 (集英社文庫)

篠田 節子 集英社 1993-08-20
売り上げランキング : 327529

おすすめ平均 starAve
star1怖い、面白い、でも何かが足りない
star2パニックムービー
star3美に憑かれた結末
star4もっと肉付けされていれば…
star5面白いけど・・・

by ヨメレバ

◆他サイトの感想◆
∽グリフォンとうみがめもどき∽

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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  • 2010/11/10(水) 11:36:42 |
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