だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

夢違/恩田陸

◆読んだ本◆
・書名:夢違
・著者:恩田陸
・定価:1,800円
・出版社:角川書店
・発行日:2011/11/15

◆おすすめ度◆
・清冽なホラー小説度:★★★★★
・背筋がゾクゾクしっぱなしの怖さ度:★★★★★
・悪夢のようにリアルな「夢札」度:★★★★★
・混交する夢と現実度:★★★★

◆感想◆
夢を映像化する装置「獏」。浩章は、この装置により記録された「夢札」を解析する「夢判断」を仕事にしている。彼は仕事の帰りに、ある女性の姿を見てショックを受ける。その女性はかつて予知夢を見る女性として注目を集め、事故で死んだはずの女性・結依子だった…

恩田陸、久しぶりのホラー小説は、もうのっけから怖さ全開。
歩道橋で幽霊を見たり、暗い境内に踞る何かがいたり、女将がニッと笑ったりと、背中がゾゾッとするシーンや描写の連続。
夢を映像化した「夢札」のシーンも、リアルな悪夢を見ているようで超ホラー。
さらに「これからどうなる?どうなる!」のサスペンスに富んだ展開。
著者のホラー小説の中でも一番の出来だ。

それでいて、美しく咲く吉野の桜とか、「亜麻色の髪の乙女」が聞こえてきたりするシーンは、怖さの中に清冽さが。
予知夢を見ることに苦悩する結依子も、もの悲しくはかなげだ。
怖さと清らかさが同時に成立している不思議。
終盤にかけて盛り上がる怖さと寂寥感を、春風が吹いたようにぬぐい去るラストシーンも秀逸。

ミステリー小説ではないから、起きる事件に明快な解決はない。
強いて言えばイドとか集合的無意識とかになるのかもしれないけど、そんな野暮なことはこ考えずに恩田陸のホラーワールドを堪能して下され。

夢違

恩田 陸 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-11-11
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by ヨメレバ

最近寝ている時に口を「ガチッ」と噛み合わせて、口の内側を噛んで出血、なんてことがよくある。
痛くて目が覚めるんだけど、これって足や腕が「ビクッ」となるのと同じなんだろうか?
夢の中で犬になっているのか?

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恩田陸『夢違』/三省堂書店 公式ブログ ルクア大阪店

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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