だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

前巷説百物語/京極夏彦

◆読んだ本◆
・書 名:前巷説百物語
・著 者:京極夏彦
・出版社:角川書店
・定 価:2,000円
・発行日:2007/4/30

◆評価◆
・妖怪からくり事件度:★★★★
・又市、若いぜ!度:★★★★
・現代の社会事件とのリンク度:★★★★

◆感想◆
小股潜りの又市を主人公とする百物語シリーズの一番はじめに位置する短編集。
「寝肥」「二口女」など妖怪を登場させたからくりにより、人の損を埋め合わせるという江戸不可思議物語だ。

本書に登場する又市は、それはもう若くて元気いっぱい。
事件解決に死人がでるのを嫌い、他に解決の方法はないかと悩む青い姿が印象的な設定。

なんか、青春しているみたいでいいなぁ。
憲法九条の論議あるいは、アメリカ対イラク戦争へのアンチテーゼみたいにも読めたり、児童虐待や官僚社会の歪、差別からデスノートまでアレンジして題材に取り込んでいるようにも思えたり。

それでいて時代背景や人物描写に違和感を抱かせない語り口。
おまけに蘊蓄ある(少々鼻に付いたり、それこそ青臭く感じないこともないが)お言葉の数々。うまいのう。

著者のファンはお見逃しなく!
著者の物語世界にとっぷりはまってください!!

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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