だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 最近は新旧歴史時代小説やエンターテイメント、ライトノベルにも手を伸ばして節操のない状態に。趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

誘拐の誤差/戸梶圭太

◆読んだ本◆
・書 名:誘拐の誤差
・著 者:戸梶圭太
・出版社:双葉社
・定 価:1,800円
・発行日:2006/11/30

◆評価◆
・警察小説度:★★
・激安犯罪者と激安警官度:★★★
・神の視点で語る少年は、著者の分身か?度:★★★

◆感想◆
少年レオは、小学校からの帰宅途中に近所の顔見知りに殺害され、ゴミの山に捨てられるが…

物語の展開だけを見れば、普通の警察小説か。
犯人の傍若無人ぶりや警官の捜査活動が描かれるが、そこにトカジ流激安人間感がかぶせられると、勢いB級エログロ暴力小説に変身。
今回はさらに、殺害された少年の魂が残り、登場人物の心を覗きながらの激安心理描写をするという新手法。なかなか芸が高級になっている。

著者の小説では、新聞沙汰になっている児童虐待やロリコン犯罪者や性的ジャンキーを連想させる登場人物が多いが、小説では強調されているとはいえ「こんな感じなんだろうな」と思わせる説得力が、微妙にある。
怖いのう。

ラストはいささか投げやり。
あるのなら本書の続きを読みたくなるような結末だ。

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